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元会社役員死体遺棄 1年前にも殺害依頼? 報酬・口止めに4億円

2008.11.23 01:50

 静岡県富士市の山林で平成18年10月、東京都江戸川区の元運送会社役員、栩野(とちの)雅晴さん=当時(66)=の遺体が見つかった事件で、同社社長の寺岡誠吉容疑者(71)=死体遺棄容疑で逮捕=が事件約1年前の17年秋ごろ、栩野さん殺害を計画して仲介者に依頼していた疑いの強いことが22日、警視庁と静岡県警の合同捜査本部の調べで分かった。同年暮れごろに殺害が企てられたが、失敗に終わったという。

 寺岡容疑者が、仲介者の喰田(しょくた)康裕容疑者(41)=同=や今回の実行犯らに事件後、長期間にわたって約4億円を支払っていたとみられることも判明。大半は実行犯ではなく仲介者側が受け取っていたという。捜査本部は報酬だけではなく、口止め料名目で断続的に脅し取られていたとの見方を強め、金の流れをさらに詳しく調べる。

 これまでの調べで、会社の株譲渡などをめぐって栩野さんとトラブルになっていた寺岡容疑者は17年秋ごろ、仲介者に栩野さん殺害を依頼。栩野さんが同年暮れごろ、旅行に出かけた海外で殺害することを計画したとみられる。野崎稔容疑者(51)=同=ら今回の実行犯3人とは別の人間が殺害を請け負ったが、現地で襲撃の機会がなく実行できずに終わったという。

 栩野さんが失踪(しっそう)する3カ月前の18年6月には、寺岡容疑者と栩野さんが購入した千葉県佐倉市の土地の名義をめぐって関係は悪化。寺岡容疑者はこのころ、仲介者に「1日も早くやれ」などと犯行をけしかけていた。

 一方、喰田容疑者が寺岡容疑者から1600万円を受け取り、野崎容疑者に報酬として渡したと供述していることが判明。寺岡容疑者が事件発覚直後の任意の聴取に対し、「(栩野さんに)事件当日と3日前に800万円ずつ計1600万円を渡した」と説明しており、金額が一致していることなどから、捜査本部では喰田容疑者の供述に信憑(しんぴょう)性があるとみている。

 寺岡容疑者はこの1600万円を含め、仲介者や実行犯らに支払った約4億円を捻出(ねんしゅつ)するため金銭的に困窮。事件後は自宅の土地を担保に、5000万円を借り入れるなどしていた。大半は喰田容疑者をはじめとした仲介者らが受け取っていたとみられ、昨年4月から中国に逃亡していた野崎容疑者には逃亡生活中、月数万円しか送金されなかったという。

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