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【主張】酒酔い警視 これで飲酒運転撲滅とは
大阪で2件続いた悪質な飲酒運転によるひき逃げ死亡事件に非難が集まる中、今度は警視庁幹部が酒を飲んだうえ、当て逃げして茨城県警に道交法違反容疑で逮捕されるという、とんでもない不祥事が起きた。
殺人にもつながる飲酒運転は後を絶たず、警察挙げて「飲酒運転撲滅運動」を展開しているだけに、国民にどう説明するのか。
逮捕された警察官は、警視庁総務部施設課管理官(警視)という要職にあった。しかも交通畑が長く、築地警察署では交通課長、また都庁に出向したさいは交通安全対策担当課長を務めるなど、飲酒運転防止の先頭に立っていた。
取り締まる側の警察官が自ら酒を飲んで運転し、当て逃げまでしたのだから、これでは開いた口がふさがるまい。
警察当局では、飲酒運転やひき逃げ事故を防止、抑制するため、何度も道交法を改正して厳罰化してきた。しかし、いくら法律を厳しくしても、警察官本人が法を破るようでは、国民の協力は得られない。
この警視は、茨城県内のキャンプ場で開かれた施設課のレクリエーションに参加するため、1泊2日の予定で休暇をとり、車で会場に来ていた。
同僚らとバーべキューでビールやロング缶の酎ハイなど5、6本を飲んだという。茨城県警の調べに、「車の中で2時間ほど仮眠してから運転した。酔いがさめると思った。田舎道なのでゆっくり走れば大丈夫だと思った」と語るなど、あきれた認識の甘さだ。
また、前方を走っていた車と物損事故を起こしながら、2キロも逃げたことには、「止まって相手と話すと酒を飲んでいることがわかり、警察官だし大変なことになる」と動機を語ったという。警視は書類送検されるが、これだけでは身内に甘い刑事処分との批判は免れまい。
ドライバーはだれも飲酒運転は法律に違反しているとの自覚がある。しかし、少しぐらい飲んでも事故は起こさない、という過信が後で取り返しがつかなくなるということを、肝に銘じるべきだ。
これまでは、飲酒運転をした場合、一定期間の免許取り消しや免許停止処分にしてきたが、今後は1回で永久免許取り消しなどの厳格な処分が必要だろう。そうでもしない限り、飲酒運転の根絶など実現できまい。