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【元厚生次官ら連続殺傷】犯人像は?「恨みと逮捕辞さぬ不気味さ」

2008.11.19 20:11
このニュースのトピックス元厚生次官宅連続襲撃
元厚生次官殺害を受け強化された厚生労働省入り口の警備=19日、東京・霞が関(緑川真実撮影)元厚生次官殺害を受け強化された厚生労働省入り口の警備=19日、東京・霞が関(緑川真実撮影)

 官僚のトップである元厚生次官らの連続殺傷事件では、2つの現場で家族まで刺された上、血の付いた足跡が付近に残される特異な展開に、専門家は「組織への強い恨みと、捕まることも辞さない気味悪さを感じる」と指摘。「どのテロ事件とも違う。最大級の危機レベルとみて対策をとらないといけない」と警告を発している。

 官僚を狙ったテロ・ゲリラ事件は少なくない。平成9年以降、成田空港建設に反対する過激派による運輸省幹部宅などを狙った爆破事件が相次いだ。11年には、但木敬一法務省官房長宅に洋弓銃の矢が撃ち込まれる事件があり、翌年、逮捕された男は「司法試験に失敗した腹いせ」と供述。男は10年に松尾邦弘最高検検事宅から脅迫状などが見つかった事件でも再逮捕された。

 左翼思想や個人的逆恨みが背景にあったこれらの事件に対し、今回の犯人像は犯行声明もなく、まだはっきりしない。危機管理コンサルタントの田中辰巳氏は「犯人は被害者に逃げる間を与えずトドメを刺している。とても素人の犯行とは思えない。ためらいが感じられず、足跡も残しており逮捕されることを恐れていない気味悪さがある。(家族4人が殺害された)世田谷一家殺害事件に近いものを感じる」と話す。

 今回の事件が特異なのは、国松孝次警察庁長官が平成7年3月に自宅マンション前で銃撃された事件に続き、事務方のトップが狙われた点だ。元次官は2人とも年金制度改革に深くかかわっており、田中さんは「組織に恐怖感を与えるだけなら、けがを負わせるだけでいい。同一犯の可能性が高く、それだけ組織に対して強い恨みがあるのだろう」と指摘した上で、「犯行前にあった手紙や電話などを洗い直すことが大事だ。最大級の危機レベルとして、職員に催涙スプレーを携帯させるなどの対策も検討する必要がある」と提唱している。

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元厚生次官殺害を受け強化された厚生労働省入り口の警備=19日、東京・霞が関(緑川真実撮影)

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