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アワビ密漁に暴力団暗躍 宮城だけで年20億円被害 (1/3ページ)

2008.10.19 16:20
このニュースのトピックス暴力団・外国人犯罪

 11月1日のアワビ漁解禁を前に、宮城、岩手、青森3県の漁業関係者は密漁者の出没に神経をとがらせている。アワビの流通量が増えるこれからの時期、密漁被害も急増するためだ。高価な天然アワビを、潜水具を用いて根こそぎ取り尽くす密漁。莫大(ばくだい)な利益をあげる密漁組織の背後には暴力団の影もちらつく。巧妙化する密漁の摘発へ、捜査当局と漁業関係者らが協力態勢を強めている。(高山豊司)

 「毎年、3000万円をかけアワビの稚貝を放流し、厳しい漁獲規制で資源を守っているのに。密漁者を許せない」。宮城県密漁防止対策本部の大島武志事務局長は悔しさをあらわにする。

 宮城県では漁期を11月から2月末までとし、1日の漁獲時間も昼間の4時間程度に限っている。岩手県では12月末には漁を終える。海が荒れる時期、「月5〜6回出漁できればいいほう」(漁業関係者)。竹竿の先に付けたかぎでアワビを1個ずつ引っかける非効率な漁法も、取りすぎないための配慮だ。

 密漁者が活動するのは夜間。小舟で漁場に近づき、酸素ボンベを使って長時間潜水し、アワビを取り尽くす。アワビは夜行性で、夜には活発に海底をはい回るため、潜水漁ならまさに取り放題だ。大島氏は「宮城県下の被害額は、少なくとも年間20億円近い」と見積もる。

 密漁の利益は大きい。密漁アワビは、沿岸部の暴力団にとって「覚醒(かくせい)剤と並ぶ重要な資金源となっている」(県警組織犯罪対策局)。警察も海上保安庁、地元漁協などと連携し、密漁の摘発に力を入れている。宮城県警石巻署などは今年1月、アワビなどを密漁した県漁業調整規則違反で、東松島市の暴力団員の男(53)を含む男女8人を逮捕したほか、今月6日にも、密漁アワビ40キロを東京・築地の仲卸業者などに委託販売したとして、同容疑で東松島市の無職の男(44)を逮捕した。

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