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【疑惑の濁流】5兆円産業「防衛利権」 群がる業者と政治家 天下りのエサにする官僚 (3/5ページ)
また、装備品は国防に直結するため、詳しい性能を他国に知られるわけにもいかず、広く一般競争入札にするわけにもいかないという特殊性もある。
こうしたことから、契約額が適正かどうか不透明であり、その検証も容易でないとの指摘が以前からなされてきた。
「天下り」で癒着する官と業
防衛産業にとって、莫大な利益を生む防衛装備品。守屋事件にみられるように、防衛関連企業はその受注のために「官」を巻き込んだ受注合戦を繰り広げてきた。
まず、防衛関連企業が防衛省に食い込むために欠かせないのが、天下りOBの受け入れだ。
日本を代表する防衛関連メーカーには、ほぼすべてに防衛省・自衛隊OBが「顧問」などの形で在籍している。防衛商社である山田洋行にも昨年秋の時点で防衛省・自衛隊からの天下りOBは13人もおり、多くの人材を受け入れていることがうかがえる。
特に、組織としての精強さを保つために「若年定年制」を敷いている自衛隊にとって、OBの再就職は重要課題だ。多くのOBを受け入れれば防衛省側に“協力”した形となり、防衛省の覚えがよくなるだけでなく、天下りしたOBから情報収集などの協力が得られる−。天下りを媒介にして、防衛省と企業のこうした相互依存関係が出来上がるわけだ。
言ってみれば、防衛官僚や自衛隊員の生活のために、国防が“道具”にされているのだ。
守屋被告の事件では、組織を律すべき防衛事務次官自らが民間業者の接待を受け、装備品調達で便宜を図っていたという点で極めて悪質だ。
だが、防衛装備品の調達では、より大きな力を持つ政治家の関与が、これまでに何度も取りざたされてきた。「政」「官」「業」の癒着解明にこそ「防衛利権」の核心があるというのが、捜査関係者の一致した見方だ。
業者からの“厚遇”期待、事業発注に「口利き」して介入する政治家
これまでに判明した防衛関連産業と政治家の関係をみると、「持ちつ持たれつ」という言葉がぴったりとくる。
山田洋行の例でみると、長年、複数の国会議員の政治資金パーティーのために資金を捻出していたことが判明している。航空自衛隊OBの田村秀昭・元参院議員(故人)には、当選前から丸抱えのテニス旅行を重ねたり、初出馬の選挙資金に億単位の資金協力をするなど、利用価値のあると思われる政治家は徹底的に“厚遇”した。
政治家の側も、こうした厚遇の見返りに、業者側に立って発注者である防衛省側に「口利き」という形で介入することもある。
こうした口利きは、何も航空機などの正面装備に限らない。ある防衛施設庁OBは昨年、産経新聞の取材にこう語っている。




