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「何も変わっていない」力士暴行死から1年、父親が心境
大相撲・時津風部屋の力士、時太山(ときたいざん)=当時(17)、本名・斉藤俊(たかし)さん=の暴行死事件から1年を迎えた26日、父の正人さん(51)らは新潟市北区の自宅で「5月にまた相次いで弟子への暴行が発覚したのにはあきれ返った。1年経っても、相撲界の体質は何も変わっていない」と怒りをあらわにし、「裁判が始まるから力を貸してくれ」と俊さんの仏前で手を合わせた。
正人さんは「ちょうど1年前、元親方(山本順一被告)から『時太山が死にました。急性心不全です』と電話があった。事務的な言葉が頭の隅に残っている」と声を落とす。正人さんは心労で5キロやせ、今月2日には吐血して10日間入院。ストレス性の胃潰瘍(かいよう)で4カ所も穴が開いていた。
16日には暴行現場となった愛知県犬山市の部屋宿舎を親族で訪ねた。俊さんが約30分間、縛り付けられて暴行された土俵脇のテッポウ柱を見たときは「なんでこんなところで殺されたんだと、急に悔しさがこみ上げてきた」。正人さんらはつらさをこらえてけいこ場の土を持ち帰り、仏前に供えた。「土には、俊の汗と血と無念さ、その他もろもろ全部が込められている。魂を新潟に連れて帰り、新たな気持ちで裁判に臨みたい」と気丈に語った。
母方の祖母(70)は亡くなる1週間前、俊さんから「もう、ここにいるくらいなら死んだ方がいい」と助けを求めるメールを受け取っていた。
15日未明に初めて亡き夫とともに夢に出てきた俊さんはニコッと笑っていたという。祖母は「小学校の時に祭りで私に模造品の指輪、親戚(しんせき)の子供たちにはポッポ焼き(新潟の菓子)を買ってくれた。そんな優しい子だった」と振り返り、「相撲界はこれまでいろいろなことがうやむやになってきた。ターちゃん(俊さん)はそれをきれいにするために、生まれてきたのかな」と涙ながらに語った。

