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【Re:社会部】指揮官の背信
警視庁捜査1課には立てこもりや誘拐を専門に扱う特殊犯捜査係(SIT)があります。突入時に犯人から銃で撃たれたりするなど、捜査員には生命の危険が常につきまとう部署です。当然、恐怖はあります。「そりゃ怖い。特にイチトツ(最初に突入する捜査員)はね」。ある捜査員はそう話します。
それでも突入できるのはあらゆる事態を想定した訓練を重ね、どんな現場にも対応できる技術を身につけているからです。SITにとって訓練は「命を守るカード」。その公開は手の内を明かすことに他なりません。捜査員の危険が増します。このため2月の初公開で参加を拒否した主力捜査員もいたようですが、支障のない範囲で、いくつかの技術が公開されました。
これだけなら捜査員も我慢したそうですが、さらに裏がありました。終了後に指揮官が再度捜査員を集め、細部に至るまで特定の民放に再公開したのです。この内容は先日「独占取材」として指揮官のSIT解説インタビュー付きで放送されました。
指揮官は今春退職しましたが、現役時の朝会で「仲間を信じろ」と毎日説いていたそうです。その指揮官が、皮肉にも捜査員を危険にさらす指揮をとっていたことになるのです。その真意は何か。捜査1課内に波紋が広がっています。(充)