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【寄稿】板橋功・公共政策調査会第一研究室長「テロ防止、国民の意識と協力不可欠」 (1/5ページ)

2008.5.11 22:24
このニュースのトピックス紛争・クーデター・革命
板橋功・公共政策調査会第一研究室長板橋功・公共政策調査会第一研究室長

 ■北海道洞爺湖サミットに向けて

 7月7日から9日まで、北海道洞爺湖畔で主要国首脳会議(G8サミット)が開催される予定である。わが国においては、これまで昭和54年、61年、平成5年(いずれも東京)と、12年(九州・沖縄)の計4回開催されており、今回で5回目、そして九州・沖縄サミットに次いで2度目の地方開催のサミットとなる。

 ところで、17年の7月7日、英国・ロンドンの北方約600キロにあるスコットランドのリゾート地、グレンイーグルズでサミットが開催されていたまさにそのとき、ロンドンで地下鉄3カ所と2階建てバス1カ所で同時多発テロ事件が発生した。世界的な政治イベントであるサミット当日に発生した事件であり、しかもサミット開催地ではなく、首都のロンドンが狙われたことも大きな衝撃であった。この事件からちょうど3年後にあたる7月7日から3日間にわたり、北海道洞爺湖サミットが開催される予定である。「わが国でのサミットは大丈夫か?」「東京は大丈夫か?」と心配するのは筆者だけではないだろう。

 すなわち、今回の北海道洞爺湖サミットの警備上の最大の特徴は、何と言っても、13年の米中枢同時テロ(9・11テロ)以降、そして17年7月7日の英国・グレンイーグルズサミットの際のロンドンでのテロ事件以降、わが国で初めて開催されるサミットであるという点であり、それだけに、テロに対して十分な警戒が必要となる。

 ■最近の国際テロの特徴と傾向

 9・11以降のテロ事件や発覚したテロ計画の傾向をみると、その多くは地域に根ざしたテロリストによるものである。特徴は(1)若年層(2)その国で生まれ育ったイスラム教徒(3)アルカーイダからの感化−であり、地域性を持った「国産(home−grown)テロリスト」(その国で生まれ、育ったテロリスト)たちである。すなわち、アルカーイダそのものよりも、むしろその周辺者やアルカーイダとはつながりが薄く、感化、触発された者によるケースが多い。それだけに、テロリストの把握が難しく、防ぎにくい側面を有している。

 幸いにも、現状の日本においては、日本人のイスラム過激派や外国から入ってきたテロリストのネットワーク・組織の存在は今のところ確認されてはいないし、特に欧米諸国で大きな問題となっているホーム・グローン・テロリストの存在も確認されてはいない。このような意味では、欧米諸国に比べれば、日本においては、イスラム過激派によるテロの脅威は必ずしも高くはないし、またターゲットとしての日本の位置づけも必ずしも高くはなかったものと考えられる。しかしながら、サミット開催国としての「日本」は、別の問題である。「日本を狙うわけではなく、あくまでもサミット開催国としての『日本』を狙う」というのは、一つの大義となり得ることである。

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板橋功・公共政策調査会第一研究室長

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