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【Re:社会部】拒まれて、思う
このニュースのトピックス:少年犯罪
あなたは取材を受けたことはありますか?
東京都足立区で2月に起きた一家無理心中事件。父親に両手首を切られ重傷を負った二男が「自分の弟が同級生かもしれない」という高校生と知り合いました。紹介を頼むと、彼は「許可が必要なので少し待って」。いそいそと携帯メールを打ち始めました。
話は変わって、モンゴルへの帰国騒動から横綱朝青龍が復帰した大相撲初場所。千秋楽の日曜、両国国技館に集まった相撲ファンの中に、修学旅行中の高校生がいました。相撲界について九州なまりで熱弁をふるう丸刈りの少年。名前を聞くと、彼はあどけない笑顔のまま、答えました。「個人情報だから言えません」
若者の間にまで広く浸透した「個人情報保護」。事件取材のたび、その壁にぶつかっています。なぜそんなにささいなことさえ教えてくれないのか、と不満がつのることも少なくありません。
再び、冒頭の事件。次に向かったのは殺害された妻の友人宅でした。インターホン越しの挨拶に、女性は消え入りそうな声で「何も話すことはできません。本当に、本当に、いい人だったんです」。人の悲しみに、時に踏み込んでゆく仕事を始めて1年。「個人情報」への憤りが急に恥ずかしくなり、何も言えずに去りました。また先輩に怒られる、とため息をつきながら。(時)