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窓口で「身代わり失敗」 資産家失踪逮捕の元市職員 ATMに切り替え
東京都あきる野市の資産家姉弟失踪(しっそう)事件で、元同市職員の沖倉和雄容疑者(60)=窃盗容疑で逮捕=が姉弟の失踪の翌日、知人女性を身代わりに使い、姉の大福康代さん(54)名義の3つの口座から残金全額を引き出そうとしていたことが23日、分かった。女性が銀行窓口で康代さんの生年月日を間違えたため、行員に別人と見破られ、失敗に終わったという。その後、ATM(現金自動預払機)での引き出しに切り替えたとみられる。
警視庁五日市署捜査本部は沖倉容疑者と共犯の伊丸岡頼明容疑者(64)が姉弟を脅して通帳などを奪ったとみているが、沖倉容疑者は康代さん名義分のの通帳や印鑑しか持っていなかったことも判明。沖倉容疑者が姉の分、伊丸岡容疑者は弟の広和さん(51)の分を持ち、別行動を取っていたとみている。
調べや関係者によると、沖倉容疑者は姉弟が失踪したとみられる翌日の10日、300万円の借金があった知人に「姉の通帳で金を引き出して返すから、女の人を連れてきてほしい」と依頼したという。知人は女性を伴って、すぐに沖倉容疑者と立川市内の銀行に向かった。
沖倉容疑者は康代さん名義の3冊の預金通帳と印鑑を女性に手渡し、康代さんの名前や生年月日を教えて窓口で全額引き出すよう依頼した。だが、女性が生年月日を間違えたため行員に見破られ、「委任状がないと下ろせない」と引き出しを断られたという。この際、知人は「お姉さんの所に(委任状をもらいに)行こう」と説得したが、沖倉容疑者ははぐらかしてこの要請を拒否していた。
沖倉容疑者はこの失敗で、窓口での現金引き出しは困難と考え、翌11日以降はATMを使う手法に切り替えたとみられる。
沖倉容疑者と一緒に銀行へ行った知人は、「知らない間に犯罪の片棒をかつがされそうになった。許せない」などと周囲に漏らしているという。