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複数の中国人口座悪用、「濡れ手で粟」私腹を肥やす インサイダー 野村社員逮捕 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:不祥事
■中枢部門
証券各社は、M&AやTOB(株式公開買い付け)など企業の重要情報の取り扱いに神経をとがらす。投資銀行部門と株式売買部門を別のフロアに配置し、両者の接触を極力絶とうとする社もあるほどだ。「買収など企業活動が活発」(東証関係者)になり、取引も増大してきた。
22日夜、謝罪会見した野村の渡部賢一社長によれば、レイ容疑者は18年2月に入社。M&Aの提案書を作るなど補佐業務に従事。勤務態度はまじめだった。
渡部社長は、企業情報部員の株取引を禁じていたことなど対策を取っていたことを強調し、誓約書も2回書かせたことを明らかにした。しかし、証券マンとしての最低限のモラルが破られてしまった現実に、「私たちは今朝、調査を受けたばかりで全貌(ぜんぼう)がわかりません」「慚愧(ざんき)に堪えません」と、渡部社長の口は重かった。
レイ容疑者は京都大卒。留学生の親睦(しんぼく)組織などを通じて、兄弟のうちの兄と知り合ったとみられる。
■告発を念頭
「証券会社は企業の重要情報を扱うことで、自分たちの仕事を増やしてきた。今回の問題は市場の信頼を著しく損なう行為で許しがたい」。監視委幹部はこう言い切る。
NHK職員や公認会計士ら次々とインサイダー取引が明るみに出たが、課徴金納付という行政処分の勧告にとどめたこれまでと違い、監視委は刑事告発を前提とした強制調査に踏み切った。
悪質性に加え、業界最大手で起きたためだ。別の監視委幹部は「行政処分で済ますのではなく、より重い刑事告発を前提とした部署が調査を進めることが、異論なくすんなり決まった」と話した。

