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「自主規制」も歯止め利かず…野村インサイダー取引容疑 (1/2ページ)
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「日本の証券市場の信頼性を脅かす許されない行為だ」。野村証券社員のインサイダー取引疑惑に調査のメスが入った。今年に入り証券市場では、NHK記者や公認会計士らのインサイダー取引が次々と表面化し、証券取引等監視委員会はいずれも課徴金納付の行政処分勧告にとどめた。今回は業界リーディングカンパニー社員の不正疑惑だけに、刑事告発も視野に入れて本格調査に踏み切った。
証券会社社員の株取引には、業界団体が自主ルールでさまざまな制約を課している。そのうえ各社は社員に取引履歴を報告させるなど不正防止に取り組んできた。
日本証券業協会によると、証券会社には「地場請け、地場出し」という原則があり、社員は自分が勤務する会社に設けた口座を使用するのが“ルール”になっているという。不正があれば発覚しやすくするためだ。
さらに証券各社は、こうした企業の重要情報の取り扱いに、ことさら神経をとがらせている。投資銀行部門と株式売買部門を別のフロアに配置し、両者の接触をできるだけ避けるように配慮している証券会社もあるほどだ。「買収など企業活動が活発になってきた」(東証関係者)という中で、取引も活発となり、業務量の増大につながってきた背景もある。
関係者によると、監視委の調査対象となっている野村証券の男性社員(30)は、留学生仲間の2人を誘って銘柄を指定。M&A(合併・買収)情報などを扱う業務で知りえた企業機密を悪用していた。留学生仲間を誘ったのは、業界や社内ルールの逸脱が露見することを隠す意図があったとみられ、「この株は確実に値上がりする」などと指示していた。

