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【衝撃事件の核心】裏社会の防波堤か、カネの亡者か−元特捜検事・田中森一容疑者研究 (1/3ページ)

2008.4.13 11:52
このニュースのトピックス衝撃事件の核心
田中森一容疑者田中森一容疑者

 裏社会の防波堤なのか、それとも、ただの金の亡者なのか。大阪地検特捜部が9000万円の詐欺容疑で逮捕した元特捜検事の田中森一容疑者(64)。華麗な人脈から“闇社会の守護神”とも異名をとる田中容疑者だが、逮捕は2度目。すでに別の詐欺事件で懲役3年の実刑が確定している。塀の中に入った人間を再び逮捕することに果たしてどんな意味があったのか。田中容疑者は今も、特捜部の調べに対し頑として容疑を否認している。再び古巣の手に落ちた田中容疑者は拘置所の中で何を思い巡らしているのだろうか。

立件の時期見極め

 

 田中容疑者を詐欺容疑で立件することは昨年末ごろに、ほぼ固まっていた。事件を担当していた主任検事の異動が4月に控えていたため、年明けには年度内に着手することも確定していた。

 しかし、2月12日、別の詐欺事件で最高裁が上告を棄却し、田中容疑者の実刑が確定すると状況は一変した。

 「収監前にやると、『検察が追い打ちをかけた』とおかしな勘繰りをされないだろうか」。上級庁から待ったがかかったのだ。

 著書やメディアで検察批判を繰り返していた田中容疑者。検察側は「意趣返し」と世間に思われるのを恐れたのだろう。「事件を把握している今の体制でやらせてもらいたい」。地検は上級庁に迫ったが、要求は通らず収監を待たねばならなかった。

 だが、逮捕が近いと察した報道各社の取材は昨年秋ごろから攻勢を増していた。田中容疑者の講演やパーティーなど、行く先々で記者やカメラが待ち構えた。

 1月に東京都内で講演した田中容疑者のもとにも大阪の検察担当の記者が大勢詰めかけた。事件を追及する記者らに対し、「こういう場で取材するとは何事か! ハートのないやつには話さん」。田中容疑者が怒鳴り散らして記者を追い返す場面も見られた。

 さらに、収監直前の3月中旬ごろには「わしのハートはガラス細工。嫌なことは聞かないし言わない」と取材を一切拒否するようになった。

 田中容疑者の収監は3月31日。それからわずか1週間後、新年度で体制が変わったばかりの特捜部は、待ってましたとばかりに強制捜査に着手した。

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田中森一容疑者
田中森一容疑者の事務所の家宅捜索に乗り出す大阪地検特捜部の係官=7日午前10時15分、東京都港区(撮影・小野淳一)
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