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「報道人としての信義犯す」NHKインサイダー
このニュースのトピックス:NHK改革
NHKの信頼性だけでなく、報道の信頼性そのものまで揺るがした記者ら3人に対し、NHKは重い処分で臨んだ。金融庁が3人に出した課徴金支払い命令は、刑事罰ではなく行政処分。いわゆる“罰金”だが、法的な「罰」の軽重にかかわらず、報道人としての信義を犯した“罪”は極めて重いと判断した。
処分にあたって、NHKは、顧問弁護士にも相談。「3人の行為は違法行為であるばかりでなく、今後の取材活動にも大きなダメージを与えたので、懲戒免職以外の選択肢はないと判断した」(福地茂雄会長)と説明した。
過去3年でNHKが免職の処分を下したのは計8件。刑事事件になっていないケースで免職処分を下したのは平成19年4月の元報道局スポーツ報道センター・チーフプロデューサーによるカラ出張問題(NHKは告訴したが不起訴に)以来で、異例の処分であることがわかる。
メディア業界では平成18年、日本経済新聞社広告局社員によるインサイダー取引が発覚。これを機に、多くの報道機関がインサイダー取引の禁止を規定していた。それだけに、報道現場に与えた衝撃は大きく、改めて社内に注意喚起するなどの対応を取った社も多い。
NHKも独自の内部調査を実施。ただ、「調査はあくまでも自己申告に頼るしかない」(幹部)といい、最終的には職員各自のモラルに委ねられているのが実情だ。この問題の発覚後もNHKでは、免停中の記者が無免許運転したり、不祥事が続発。組織のモラル低下の根の深さをうかがわせている。今回の処分で「終結」とはせず、抜本的でねばり強い意識改革が必要だ。(草下健夫)