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【Re:社会部】「市場の番人」の遺言
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「今後はフリーの経済評論家として、これからの日本経済について語り伝えて行こうと考えています」。証券取引等監視委員会前委員の水城武彦さんから退任のあいさつ状をもらったのは昨年9月でした。あれからわずか半年。3月6日、水城さんは逝きました。
NHK出身。解説委員を最後に「市場の番人」と呼ばれる監視委に転身。がんを患いながら平成16年7月から1期3年を務め上げました。温和な人柄。曲がったことが大嫌いという頑固な一面も。
それが端的に出たのが、当時の委員長との大論争です。監視委が東京地検と合同で摘発したライブドア事件(18年)。事件が複雑だった上、市場を揺るがす一大事なのに、監視委の報道対応はお粗末で、マスコミ出身の水城さんは委員長に広報対応を改善すべきと進言しました。しかし検事出身の委員長は消極的。怒鳴り合うほどの論争になりました。
「水城さんは監視委の中で国民の常識の代表者というスタンスを貫きました。だから国民との接点である広報に力を入れたのでしょう。その後、改善されました」。関係者はそう言います。
一般投資家の被害が増えている証券犯罪。当局が説明責任を果たすことは、被害防止の観点からも国民の利益に直結します。日本経済は伝え足りなかったかもしれませんが、水城さんの国への思いは十分伝わっています。(宇)