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【衝撃事件の核心】由緒正しき「紀尾井町」にヤクザまがい「地上げ」魔手 「再開発」に踊った? その正体は… (1/4ページ)
紀州徳川家、尾張徳川家、井伊家(彦根藩)。その屋敷が揃い踏みしていたことから「紀尾井町」と呼ばれる一角は今も東京都心の超一等地。六本木ヒルズ、東京ミッドタウン…と再開発ブームに沸く中、国会に近いエグゼクティブ・エリアの名門ビルでは古典的な地上げが行われていた。大音量の経や木魚。闊歩するヤクザふうの男たち…。警視庁に摘発された地上げ実行部隊「光誉(こうよ)実業」(大阪)のトップは暴力団との親交があったとされ、依頼主の東証2部上場「スルガコーポレーション」(横浜)は上場企業の面目を失った。“ヤクザ色”ある地上げの魔手が、あの紀尾井町にまで伸ばされていたことへの衝撃は大きい。
警備員、清掃員が消えた…虚偽契約書で「理論武装」
事件の舞台となった、地上げの対象は「秀和紀尾井町TBRビル」(東京都千代田区麹町)だ。
地上げが完了した現在は建物は既に解体され、更地になった後、駐車場と化している。現在の所有者は国内の信託銀行だ。
建設不動産会社のスルガ社が「秀和紀尾井町TBRビル」の所有権を得たのは平成17年9月。翌月には、スルガ社から依頼を受けた不動産会社の光誉実業が立ち退き交渉に乗り出す。
まもなく−。
ビルから警備員や清掃業者の姿が消えた。「所有権を得たスルガ側が契約を打ち切ったためだろう」と当時を知る元入居者たちは言う。
これが、100近い入居者が締結している賃貸借契約を解除させ、ビルを空っぽにして転売可能な状態にする「地上げ」の始まりだった。
「所有権はこちらに移っている。立ち退いてもらえませんかね」
入居者を前にして、静かにこう迫った光誉実業社長の朝治(あさじ)博容疑者(59)は、威圧的な態度で退去を求める一方、ビルの所有権が「スルガ社から光誉実業側に移った」とする虚偽の契約書も作成して理論武装し、文書を入居者に示して退去を迫っていた。
立ち退き交渉は、期間が満了していない賃貸借契約を解消させる「法律事務」だ。このため弁護士資格を持たないままでのこうした交渉は、弁護士法違反(非弁護士活動)に当たる。
警視庁はここをとらえて、光誉実業社長の朝路容疑者ら“違法地上げ”の実務にかかわった12人を弁護士法違反容疑で逮捕した。
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