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三浦容疑者の司法手続き「刑罰不遡及」が焦点 州法改正前に無罪確定
1981年に米ロサンゼルスで妻、一美さんが銃撃された事件の殺人と共謀の容疑などで逮捕された三浦和義容疑者(60)についての米自治領サイパンでの司法手続きは、「刑罰不遡及(そきゅう)」の原則が焦点として浮上してきた。判決の確定後、同じ事件で再び罪に問われることがない「一事不再理」の原則が、ロスで外国の判決に適用されないことが明文化されたのは、銃撃事件や日本での無罪確定の後だからだ。3日から審理が予定されており、三浦容疑者の主任弁護人も、この点を争う方針とみられる。
米国では、判決確定後に同じ事件で再び罪に問われることがない「一事不再理」の原則は州内でのみ適用され、外国で判決が確定しても、同じ罪で再び裁くことができる州が多い。
ロサンゼルスを管轄するカリフォルニア州も、以前からそうした解釈も可能な条文だった。
だが、凶悪犯が近接するメキシコに逃亡するケースが増加し、社会問題となったことから、2004年に州法を改正し、外国での裁判に関しては、「一事不再理」原則の適用を外すことを、明文化した。
ロスの捜査当局はこのため、三浦容疑者の逮捕に踏み切ったが、バーライン弁護士が問題とするのは、ロス銃撃事件が州法改正の20年以上も前の1981年である点に加え、三浦被告の無罪確定も2003年(平成15年)と、州法改正の前だった点とみられる。
米国にも日本にも、「刑罰不遡及」の原則が憲法で定められている。
これは、法律が施行される前の事件については、さかのぼって罪に問うことができないとする司法手続きの“大原則”。このため、銃撃事件での審理がロスで可能かが大きな争点となる。
また日本にはない共謀罪は、一度も裁判にかけられていないため、米国での審理が可能との見方もあるが、共謀したこと自体が事件なのではなく、銃撃が事件なのだから、「一事(ひとつの事件)」であることには変わりがない、との見解もあるという。

