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【産経抄】2月26日

2008.2.26 03:15
このニュースのトピックスロス疑惑

 米国の人気ハードボイルド作家、マイクル・コナリーの『終決者たち』(講談社文庫)は、ロサンゼルス市警を辞めて、私立探偵をしていた主人公のボッシュが、3年ぶりに市警に復帰する場面で始まる。配属されたのは、未解決事件を専門に扱う「コールド・ケース班」だ。

 ▼「未解決事件はけっして、凍り付いた(コールド)事件(ケース)ではないのだ、刑事。けっして凍りつかない。関係者にとっては、けっして」。市警本部長にハッパをかけられ、シリーズ11作目のボッシュは、17年前に起きた少女殺人事件の再捜査に乗り出す。

 ▼CBSの人気ドラマ『コールドケース』の主人公は、フィラデルフィア市警殺人課で、未解決の凶悪事件の再捜査を担当している女刑事のリリー・ラッシュだ。日本ではWOWOWで放映されている。似たような設定のドラマといえば、テレビ朝日系列の『おみやさん』だろうか。

 ▼渡瀬恒彦さんが演じる鳥居勘三郎が、京都府警鴨川東署を舞台に、迷宮入り事件を次々に解決していく。もっとも、現実には、鳥居が所属する「迷宮課」は存在しないが、米国のいくつかの州では、「コールド・ケース班」が設置されている。

 ▼DNA鑑定やデータベースの活用など、科学捜査の技術が進んだことで、過去の事件でも、新しい証拠を見つけることが可能になったからだ。27年前の「一美さん銃撃事件」を再捜査し、今回サイパン当局に、三浦和義容疑者(60)の逮捕を要請したのも、ロス市警の担当捜査官だという。

 ▼小説の題名の「終決者」とは、野球の九回、勝負がかかった時にマウンドに上がるクローザーのこと。見事、事件を解決に導いて、試合を締めくくることができるのか。ボッシュの同僚たちの仕事ぶりから目が離せない。

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