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【衝撃事件の核心】血、切断手首… 一家を殺害した家族思い52歳父親の「絶望」 (2/4ページ)
直前まで営まれていた家族のだんらん。
2階の踊り場からは、亨さんが親類に宛てて書いたとみられる遺書らしき文書が見つかった。
《母親だけを連れていくつもりでした。家族を守らなければならなかったのに、どうしても、みんなを残しては…。葬儀は出さないでください》
時流に取り残され 事業行き詰まる
亨さんは父親の跡を継ぎ、1階の作業場で中古機械の販売・修理、ドリルや台車といった工具類の販売、バイクの修理などを手がけていた。
だが数年前から、得意先の町工場が相次ぎ閉鎖するなどしたため仕事は激減。近くに大型ホームセンターやバイク店がオープンし、客足が遠のいたことも追い打ちとなった。
「プレス機などはコンピューターのプログラムで作動するなど複雑化している。佐々木さんのところで直せないものが多くなった」
10年以上前まで亨さんと取引をしていたという近くの町工場の男性経営者(58)はこう話す。
「われわれ町工場の人間は時代の流れに応じて形態を変えていかないといけないが、佐々木さんはそれができずに、取り残された」
1階のシャッターが閉まりがちになり、亨さんは周囲にこう漏らしていた。
「ずっと開店休業中だよ…」
4800万円で借地権売却 相場より高く
事業不振であえぐ中、佐々木家に降ってわいたのが、自宅などの借地権の売却話だった。
マンション建設計画で周辺の土地を買い進めていた都内の不動産会社が去年10月ごろ、亨さんに借地権の売却を打診。相場は2500万円程度だったが、亨さんは「4500万円ほしい」。その希望に沿うために、不動産会社は自宅向かいの倉庫の借地権も購入することにして、今月5日、約4800万円で売買する契約を結んだ。
地主への借地権譲渡承諾料に必要な約300万円を除く、約4500万円が手に入ることになり、この日には約400万円の手付金も支払われていた。立ち退きをしたときに残金が支払われることになっていた。
亨さんは担当者に「これで仕事を辞める踏ん切りがついた」とすっきりした様子で語ったといい、「和子さんも得子さんも手をたたかんばかりに喜んでいた」と会社関係者は言う。
しかし、借地権の売却は暗転する。
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