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「襲われた食卓−毒ギョーザ事件」(下)高まる内部犯行説 解明へ情報開示の壁 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:雇用・失業
「工場の内部犯行」。日本の警察当局は、列島の食卓を襲った毒ギョーザ事件の構図をこう描く。密封状態の袋の内側からも有機リン系殺虫剤が検出されたためだ。
実行犯や「なぜ混入?」の動機は、中国側の捜査結果を待たなければならないが、中国通ジャーナリストの間では、冷凍ギョーザ製造元の天洋食品の待遇に不満を持った工場従業員の犯行説が有力視されている。
今年1月の中国の法改正が背景にあるとされる。勤続10年の従業員は再契約せずに長く勤務できることになり、中国全土で昨年、使用者側による「駆け込みリストラ」が頻発したという。
「上海では2000人解雇という例もあったはず。5、6件は従業員が雇用主を殺傷する事件が起きている」。ジャーナリストの富坂聡氏は、急成長を続ける大国が抱えている先鋭化した労使問題の実態を明かす。
天洋食品の中国人工場長は15日の会見で「ここ数年は労働争議は何ら発生していない」と語ったが、複数の中国通ジャーナリストの話では、同社工場では、昨春に40〜50代の従業員十数人が、昨年末にも四十数人が解雇された。その間も労使対立はくすぶってきた。高濃度のメタミドホスやジクロルボスが検出された商品の製造日は昨年6月と10月で、時期は合う。
中国人ジャーナリストの陳恵運氏は「不当解雇で裁判を起こしている従業員もいる」と明言した。

