ニュース: 事件 RSS feed
ギョーザ問題 相次いだ千葉市側の判断ミス「被害拡大は防げたはず」 (2/3ページ)
■医師も“ミス”
「腹痛、下痢、嘔(おう)吐(と)を妻が訴えている」。市消防局への119番は12月28日午後7時23分。女性の夫(37)が通報した。
8分後、救急隊員3人が現場に着くと、女性はうずくまっていた。「呼吸はしっかりしていたが、顔色は真っ青。冷や汗をかき非常に苦しそうな感じ」に見えた。女性は救急隊の到着までに激しい嘔吐を繰り返し、体温は35度まで低下した。
食べた物を尋ねると、その中にギョーザがあったが、隊員は「冬場はかぜで、似た症状で運ばれる人が多い」と食中毒や薬物中毒を、みじんも疑わなかった。
午後8時6分、市内の救急患者が最初に搬送される市立海浜病院の夜間救急初期診療部に到着。ここから搬送先がさらに振り分けられる。カルテには「嘔吐5回、下痢3回、意識もうろう」と記され、診断名は「食中毒の疑い」だった。
女性が診察を受けていた午後9時。同じ家から再び119番があった。「孫が下痢、嘔吐、腹痛を訴えている」。7分後に救急隊が到着すると、二女が横たわっていた。
「お母さんに会いたい」と泣き叫んでいた。背負って運び出した救急隊員は「ぐったりした感じ。(手に)つかまる元気がない」と感じた。しかし、「かぜか何かだろう」と、やはり中毒に思いは至らなかった。
午後9時35分、同じ夜間救急初期診療部に搬送。診断名は軽い「嘔吐症」。座薬を処方され、その夜に帰宅した。
女性は入院が必要と判断され、午後10時に市立青葉病院に移送。「急性胃腸炎」と「食中毒の疑い」と診断され、翌日に退院したが、医師は食中毒の際に食品衛生法が定める保健所への報告を怠っていた。同病院は「医師は『食中毒の疑い』のほか『急性胃腸炎』とも診断した。原因特定に至らなかったこともあり、報告しなかった」(医事課)と釈明した。


