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「法整備は困難」専門家指摘 ウイルス作成事件
このニュースのトピックス:知的財産
コンピューターウイルス作成にからむ著作権法違反事件で、ウイルスの作成自体を摘発できる法整備を望む声が高まるとみられる。その一方、プロバイダ業者などでつくるNPO法人「日本ネットワークセキュリティ協会」(東京)の主席研究員、安田直さん(53)は「多様な種類があるウイルスを線引きして摘発対象を定める法整備は、現実には難しい」と指摘した。
安田さんは、法整備はまずウイルスの定義が必要と指摘したうえで、「作成者の悪意の有無や、脅威になりうるウイルスの範囲を見極めことも欠かせない」としたが、「どの範囲を摘発対象にするかについて明文化することは困難だ」と話した。
仮に法が整ったとしても、「法律があっても事件がなくならないのと同様、ウイルスをすべて追放するのは不可能」と指摘。「ウイルスのプログラムとパソコンで使われる有用なプログラムは技術的にほとんど同じであり、ウイルス作成を一律禁止すれば有用なプログラム技術の発達に阻害される恐れがある」と負の側面も危惧(きぐ)した。
そのため、法整備よりも、ウイルス被害を少なくすることに努力を傾けるほうが現実的という。「感染の手口や特徴を広く知らせ、ウイルスに対する啓発を行うことが大切」と話している。