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離れた客足、再建の道険しく 船場吉兆
このニュースのトピックス:食の偽装
失墜した「吉兆」ブランドの信頼回復に向け、船場吉兆は16日、民事再生法の適用申請などを柱とした経営再建計画を発表した。牛肉偽装事件で全面休業に追い込まれ、資金繰りが悪化した末の窮余の一策。本店の再開日程も決まったが、遠のいた客足をどれだけ呼び戻せるか、再建への道のりは険しい。
船場吉兆は昨年12月、農林水産省に提出した「改善報告書」の中で、不正表示が相次いだ物販部門の廃業を決め、料亭経営に専念する方針を打ち出した。
16日に発表した再建計画では、旧経営陣のうち湯木正徳元社長ら3役員に持ち株を手放させることで責任を取らせることを明らかにしたほか、本店料理長の役員登用や弁護士を社外取締役に迎え、不正との「決別」をアピールした。
もともと本店は完全予約制の高級料亭。顧客には元首相をはじめ、政財界の著名人が名を連ねる。ずさんな食品管理が露呈した今、再びのれんをくぐって高い料金を支払うVIPはそういない。ブランド力を背景に経営を維持してきた船場吉兆にとって、信用失墜の代償は重い。
牛肉偽装をめぐっては、平成14年の雪印食品を皮切りに頻発。最近では豚肉が混ざったひき肉を「牛ミンチ」として販売したミートホープ(北海道)など、不正が次々と発覚した。舞台となった会社はいずれも存亡の危機に見舞われている。
民事再生法を申請した船場吉兆は今後、金融機関に債権圧縮を求めるとともに、営業再開後の売上金を返済に充てていく方針だ。「吉兆の経営体質としてスポンサー企業探しはなじまない」(同社代理人)としており、料亭経営をどれだけ軌道に乗せられるか、むしろこれからが正念場となる。

