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ネットバンキング犯罪、倍々ペースで増加
このニュースのトピックス:金融業界
ネットバンキングを狙った犯罪はここ数年、倍々ペースで急増しており、銀行はセキュリティー強化を図る一方、政府は国境を越えた通信ログの証拠保全などが可能になるサイバー犯罪条約の締結を目指すなど、対策を急いでいる。
ネットバンキング犯罪をめぐり、金融庁が金融機関から被害報告をまとめた結果によると、年度統計を取り始めた平成17年度は49件、18年度は103件。19年度は上半期だけで137件に達しており、前年度から2倍以上にのぼることはほぼ確実となっている。
サイバー犯罪条約は加盟国の間で国境をまたいだ通信ログの保全や差し押さえ、通信傍受などが可能になるため、増え続けるネット犯罪を取り締まるハイテク捜査の大きな武器になると期待される。一方、通信の秘密やプライバシーが侵害される懸念もあるが、国内では締結に必要な国内法の整備が進んでいない。
こうした状況に対し、都銀などの金融機関は利用者に個別の乱数表を渡し、振り込みなどの際にパスワードとは別に乱数表に基づく数けたの数字を入力させたり、ログインする度にパスワードが変化する方法を導入したりするなど、セキュリティー強化を進めている。
サイバー犯罪に詳しい甲南大学法科大学院の園田寿教授(刑法、情報法)は「ネットバンキングは今後さらに普及するだろうが、銀行のセキュリティーが強固になっても、利用者側がIDやパスワードを盗まれては元も子もない。パスワードなど重要な情報を保存したファイルはロックをかけるなど、利用者の意識向上も重要」と指摘する。