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10年前から偽装「賞味期限、存在せず」…船場吉兆の報告書 (1/2ページ)
高級料亭吉兆グループ・船場吉兆(大阪市中央区)による偽装表示事件で、同社本店では約10年前から、賞味・消費期限の不適切な表示が行われ、常態化していたことが分かった。
船場吉兆が農林水産省近畿農政局(京都市)に10日提出した改善報告書から判明した。
船場吉兆が農水省に提出した改善報告書によると、本店での期限改竄(かいざん)は、クリやコンブ、そばなど瓶詰の10商品におよんでいた。
「社内では消費・賞味期限というものは明確に存在せず、湯木喜久郎取締役の口頭での指示に基づき、商品の梱包(こんぽう)時から起算したラベルを張っていた」とし、消費・賞味期限へのずさんな考え方が背景にあるとした。
福岡市の店舗で行われた期限改竄は「売れ残り商品を破棄することに対し、現場担当者に厳しい態度を取り、現場担当者に期限切れの商品を販売さざるを得ない状況に陥らせた」と九州担当の尚治取締役の責任を認めたが、直接的な関与は否定した。
また、九州産牛肉を「但馬牛」や「三田牛」と表示し、産地偽装した経緯について、平成15年秋に大量の仕入れが必要となったことを機に、福岡県の業者と九州産牛肉の取引を本格化させたと説明。次第に九州産の仕入れ量が増え、今年3月以降はすべて九州産だったと明記した。
仕入れ価格は但馬牛が1キロ1万4000円に対し、九州産が同1万3000円〜1万5000円で「同程度の値段、品質だった」と記載。湯木社長や仕入れ担当だった喜久郎取締役らの責任を認めたが、積極的な偽装の意図については否定した。
ブロイラーを原材料とした鶏肉商品に「地鶏」と表示したことについては社長、喜久郎取締役がいずれも「『地鶏』とは地面で放し飼いにされているものと解釈し、購入した鶏がJAS法上はブロイラーとの認識を欠いていた」のが原因とした。
報告書は一連の不正の背景として「表示が適正か検証する部署がなかった。創業一族の取締役4人が絶対的な発言を持つ中で、従業員の声を吸い上げることができない組織になっていた」と総括。
再発防止策として(1)経営陣の刷新(2)法令順守(コンプライアンス)体制の構築(3)物販部門からの当面の撤退−など7項目を挙げた。







