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沈黙する山口組に「憶測」飛び交う 九州暴力団抗争 (1/2ページ)
九州を舞台に、指定暴力団道仁会(福岡県久留米市)と九州誠道会(同県大牟田市)の暴力団抗争が激化している。6月以降、組員ら計6人が死亡、11月には病院で一般人が組関係者と間違われて射殺されるなど、市民を巻き添えにした抗争に発展。一方、全国最大の指定暴力団山口組は「沈黙」を続けるものの、関係者らは「抗争の成り行きで九州への勢力拡大をもくろむ可能性もある」と分析する。情勢の変化で抗争が全国に飛び火しかねず、警察当局は警戒を続けている。
抗争は昨年5月、道仁会が会長人事をめぐって分裂したことが発端。九州各県で発砲事件などが相次ぎ、今年8月には道仁会の3代目会長が射殺されるなど、両団体とも関係者3人ずつ、計6人が死亡した。
犠牲は一般社会にも及んでいる。白昼の病院駐車場が舞台になるなど、場所を選ばない犯行もあったほか、佐賀県武雄市の病院では直前まで暴力団関係者が入院していた部屋で、自営業の男性が間違って射殺される事件も起きた。
こうした事態に福岡、佐賀両県警は先月末から今月初めにかけ、それぞれ数百人体制の対策本部を設置し、厳戒態勢を敷いている。
これに対し、他の暴力団は現状、静観の構えだ。警察当局によると、山口組は傘下組織に対し、抗争に関与しないよう通達しているとされる。
大阪府警の捜査員は「山口組は過去に何度も抗争を経験しており、関与すれば徹底捜査を受けることは痛いほど分かっている。今回の不介入は当然だろう」と話す。
暴力団情勢に詳しい関係者は「山口組としては静観していても、いずれは抗争に敗れた組を取り込み、勢力を拡大できる。あわよくば両方と考えているのではないか」と沈黙の裏を分析する。
一方、九州誠道会の最大勢力、村上一家は分裂前から山口組系の有力団体と関係が深いとされ、一部には、今回の抗争に山口組系の暴力団が水面下でかかわっているとの見方もある。

