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【動画】記者解見「過剰接待 わいろと認定」〜贈収賄事件に発展へ 守屋疑惑〜

2007.11.27 16:09
このニュースのトピックス政治資金・政治献金

 防衛専門商社「山田洋行」による防衛省の守屋武昌前事務次官(63)への過剰接待疑惑が贈収賄事件に発展する見通しだ。ゴルフ接待がわいろと認定されることは極めて珍しいが、8年間で300回以上の長期にわたって続けていたことが東京地検特捜部は悪質性が高いと判断、守屋前次官の収賄容疑での立件に踏み切るもようだ。特捜部が、贈収賄事件として立件する背景には、国防を隠れミノに競争入札なしで装備品調達を繰り返してきた防衛省と業者、さらには政治家の間に根深い癒着がある。特捜部は、守屋前次官と「山田洋行」元専務、宮崎元伸容疑者(69)との関係を洗い直し、防衛利権の闇の解明を急ぐ。(白浜正三)

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 守屋前次官が収賄容疑で立件されるのには、ポイントは2つある。ひとつは、守屋前次官が宮崎容疑者から受けた接待が極めて高額だったこと、もうひとつは守屋前次官が、次期輸送機(CX)エンジン納入などをめぐって宮崎容疑者側に便宜を図っていたことが、証拠上明確に認められたことだ。

 通常の贈収賄事件では、わいろは現金というケースが大半で、接待のみをわいろと認定するのは、非常に珍しく、判例もあるものの少ない。ゴルフや飲食の接待というのは友達付き合いとの線引きが難しくて、検察内部にも当初は、接待だけなら守屋前次官を収賄罪に問うのは難しいのでは、という意見もあった。

 しかし、守屋前次官が宮崎容疑者から受けたゴルフ接待は毎週のように8年間で300回以上と回数が多く、金額も1500万円以上と一般常識からみて異常な高額だった。さらに、夫人も率先して参加、家族ぐるみで利益提供(供与)を受けていたため、極めて悪質と判断したもようだ。

 また東京地検特捜部は、守屋前次官が航空自衛隊のCXエンジン納入などをめぐり、宮崎容疑者側に有利に事を運ばせようという意思があったことを、山田洋行元幹部の供述などから裏付けた。多額の接待の見返りに便宜を図ろうとしたのは証拠上明らかとみて、立件に踏み切る形だ。

 過剰接待を繰り返していた守屋前次官を特捜部が立件する背景には、日米同盟など国益を守る国防を隠れミノに随意契約による武器調達を繰り返し、その結果、防衛省の最高幹部が、防衛商社の幹部と長年にわたり癒着という不正が起きている実態を世に問う狙いがある。官民ともに構造改革が叫ばれる今日、防衛省は、安全保障の名の下に、旧態依然の古い体質が不正の温床となり、巨額の国費が動く防衛利権の闇を生んでいるとみられる。両者が癒着関係にあったことは、国の安全保障を担う防衛省に対する国民の信頼を大きく揺るがす事態で、今回の事件はその一端を明らかにしたという点で大きな意味がある。

 以前から、防衛省と防衛関連企業との癒着構造は再三指摘されてきた。東京地検特捜部も、かつては旧防衛庁調達実施本部の背任事件や、防衛施設庁発注事業の談合事件を摘発してきたが、その癒着構造を本格的に解明するまでには至らなかった。特捜部にとっては、防衛利権の実態解明はいわば「究極の目標」であった。今回の事件は、特捜部が実態解明に本格的に踏み込んだという意味でも、大きな意義がある。

 捜査は今後、宮崎容疑者と接点のあった政治家へも波及する可能性がある。守屋前次官は参院の証人喚問で、宮崎容疑者との宴席に同席した政治家として、久間前防衛相と額賀財務相の名前を挙げた。このほかにも、山田洋行から政治献金を受けた政治家の具体名が挙がっているが、今後は、これらの政治家が山田洋行とどれだけ深くかかわりをもっていたかが大きなポイントになる。特捜部は年内一杯で守屋前次官に対する収賄容疑の捜査を進め、年明けから、政治家ルートの解明に本格的に取りかかるものとみられるが、解散含みで推移している政局が、捜査スケジュールに微妙な影響を与える可能性もある。いずれにしても今後の捜査は、キーマンである宮崎容疑者がどういう供述をするかにかかっている。

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