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【法廷から】薬物が絶った政治家への道

2007.11.21 11:02
このニュースのトピックス法廷から

 「議員をサポートする立場の自分が、一番迷惑をかけてしまった」。法廷で男は声を震わせた。

 覚醒(かくせい)剤取締法違反(使用、所持)と大麻取締法違反(所持)の罪に問われた、民主党の藤田幸久参院議員(茨城選挙区)の元公設秘書、佐々木明宏被告(25)の初公判が20日、東京地裁(中村昌史裁判官)で開かれた。

 政界への夢を抱いて国会議員の秘書となった佐々木被告。浪人中の政治家の片腕として、一心不乱に働いた。しかし、その忙しさを紛らわせるために頼ってしまったのが、薬物だった。

 大学中退後、ボランティアとして藤田議員の事務所で働き始めた。その後、私設秘書になり、スケジュール管理やあいさつ原稿を手がけ、浪人中の議員を支えた。今年7月の参院選で藤田議員が国政に返り咲き、被告も8月からは公設秘書に。その矢先に、犯行が発覚した。

 「休日は月に2、3日しかなかった」。被告は厳しい選挙期間を振り返った。仕事の辛さを、覚醒剤や大麻で紛らわした。

 検察側は冒頭陳述で、大麻使用は約3年前から、覚醒剤使用は今年1月ごろから、友人の薦めで始めたと指摘した。大麻使用は週に4回、覚醒剤使用も週に2回に及んでいた。

 「最初は興味本位だった。誘惑に負けて薬物に逃げてしまった」と語る被告に、裁判官は「仕事への前向きな気持ちが、歯止めにならなかったのか」と厳しい言葉を投げかけた。

 事件発覚後、藤田議員は責任を取って党内の役職をすべて辞任した。

 被告は、政治家への夢は「今は考えられない」と、あきらめの言葉を口にした。

 証人として出廷した被告の父は、自らが営む建築コンサルタント会社で息子を再起させることを誓った。罪を償い新たな目標を見つけることができるのか。裁判は検察側が懲役2年を求刑して結審、判決は12月3日に言い渡される。(大泉晋之助)

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