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安馬「遠かった存在が近づいている」
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安馬が立ち合いの右のど輪で琴光喜の体を起こす。引いてしまったものの落ち着いて右で前まわしをつかみ、左も下手をがっちりつかんで下手投げ。休場した魁皇を除く横綱・大関陣総なめで、自身の大関昇進も手中に収めたといっていい。
武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)が「内容もいいし、印象もいい」と絶賛し、放駒審判部長(元大関魁傑)も「内容は見ての通り」と評価する。慎重だった安馬も「すごく遠かった存在が近づいていることが信じられない」と表情を緩ませた。
大関昇進と初優勝に向けて周囲はすでに動き始めている。宿舎を置く太宰府天満宮は昇進を伝える使者を迎える場所に、皇族も訪れた由緒ある旧館「文書館」を提供予定。優勝した場合は、パレードや天満宮への優勝報告祭も計画している。
改名の可能性も浮上した。今のしこ名は師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が昨年11月に名跡変更する前の年寄名「安治川」にちなんでつけられたもの。それだけに、師匠は「いいタイミングだし、変えてもいいかもね」と含みを持たせた。
場内にはこの日、母のミャグマルスレンさん(51)と兄のハグワドルジさん(26)が観戦に訪れた。「伝達式はもちろん見ます」とミャグマルスレンさん。自慢の息子はその前に、賜杯を抱く雄姿も披露するつもりでいる。(奥山次郎)


