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【話の肖像画】原石を探せ メジャースカウト(1)大屋博行さん
□米大リーグのアトランタ・ブレーブス国際スカウト
■探すのは“粗削り”の選手
−−大リーグのスカウトとして11年目を迎えましたね
大屋 一年中、日本国内を飛び回って、大リーグで活躍できる選手を探し回っています。高校野球の春夏の甲子園はもちろん、いい選手がいると聞けば、草野球の試合でも見に行きますね。ワゴン車にグローブやバットを詰め込み、車で行ける範囲はこの車で、遠方は飛行機で、「ダイヤモンドの原石」との出合いを求める日々です。
−−日本のスカウトとメジャーのスカウトの違いは?
大屋 日本のドラフトで指名されると、多額の契約金と年俸がもらえます。メジャーの場合、日本のプロから移籍する選手は別として、基本的にマイナー契約しか結びません。メジャーへ上がれば大金を稼げるが、最初にもらえる給料や契約金は少ないのです。このため、有望な選手は、まず日本のプロへ行くのが普通。日本のスカウトも、「走・攻・守」三拍子そろった選手や、球が速くて制球もいい投手を探します。
これに対し僕は例えばパワーはあるけど足が遅いとか、球は速いけど制球が悪いという現時点では粗削りだけど、それを克服すればメジャーで活躍できる選手を探しているのです。
−−選手の育成を前提に獲得するわけですね
大屋 マイナーは、なぜ制球が悪いか、なぜ打球が飛ばないかを考え、それぞれにプラン立てをする育成の場所です。もちろん、獲得に際して、僕なりの基準はありますよ。体が大きいとか、投手なら左投げがいいとか、球が速いということ。マイナーは育成の場といっても、ルーキーリーグ、1A、2A、3Aとそれぞれのピラミッドがあり、各球団に200人以上の選手がいる。コーチや監督の目に留まるためには、「見た目の魅力」が必要です。
−−日本で実績のない選手に可能性があるのですか
大屋 日本のアマチュアの監督は「未完の大器」よりも、安定した力を出せる選手を重宝する。だから、控え選手でも将来的にはすごい可能性を持った選手もいます。そういう選手を発掘することが僕の任務ですね。(田中充)
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【プロフィル】大屋博行
おおや・ひろゆき 昭和40(1965)年10月、大阪府生まれ。42歳。高校中退後に渡米し、アリゾナ州スコッツデール市立コロナド高卒。帰国後にプロ野球・阪神の練習生、歯科技工士などを経て、1998年、米大リーグ、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの国際スカウトに就任。2000年からは、アトランタ・ブレーブスの国際スカウトに転身した。

