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【教育動向】ネットの危険性、親こそ理解を サイトで無償教材
子どもにパソコンや携帯電話(ケータイ)を通じたインターネット利用が広がることに伴って、有害情報にアクセスしたり、「ネットいじめ」が起こったりするなど、さまざまな弊害も指摘されています。そんななか、ネット関連会社が立ち上げた「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」がこのほど、(社)全国高等学校PTA連合会(全高P連)の協力を得て、インターネット利用のリスクや対処法を示した中・高校生の保護者向け教材の、サイトを通じた無償提供を始めました。この機会に、子どもがどのような利用環境に置かれているか、親として何をすればよいかを、考えてみてはいかがでしょうか。
同研究会は、ネットスター(株)とヤフー(株)が共同で設立したもので、お茶の水女子大学の坂元章教授(社会情報学)を座長とする計6人の有識者で構成されています(事務局・両社)。教材では、ネットの利用実態、利用リスク、保護者が最低限知っておくべきこと、保護者に求められることが、ポイントを絞って解説されており、実際にクリックしながらわかりやすく学べるように工夫されています。
しかし、なぜ保護者なのでしょうか。研究会のメンバーで、『学校裏サイト』(東洋経済新報社)などの著書がある下田博次・群馬大学特任教授は、「ペアレンタル・コントロール」の重要性を強調しています。
ペアレンタル・コントロールとは、保護者が子どものネット利用を管理したり、指導したりすることです。下田特任教授によると、本来は機器やサイトの提供者が最初から子ども用の安全を考慮して開発を行っておくべきだったのに、実際にはそうした措置が行われないまま、サービスが広く普及してしまいました。後追いでフィルタリングソフトなどの技術開発が進んでいますが、次々に新しく提供されるサービスとのいたちごっこで、必ずしも完璧ではあり得ません。だからこそ、子どもの幸せを考えられる保護者や大人の存在が、今後もいっそう必要になってくる、というわけです。先月末に開かれた同研究会のシンポジウムで、下田特任教授は「フィルタリングでは子どもを守れない」と言い切るとともに、「ネット社会でも原点は≪人間フィルタリング≫でなければならない。基本的には≪ 愛情の力≫や≪心配する力≫が必要だ」と訴えていました。
今やネット環境は、社会に不可欠なものとなっています。上手に利用すれば子どもの学習の幅を大きく広げるものですし、単に利用を制限するだけでは、子ども自らが危険性を回避する力を身に付けることはできません。ケータイはいつでも、どこでも利用できるものですから、学校での教育にも限界があります。リアルな社会と同じように、ちょっとおせっかいで、かつ、子どもの成長を温かく見守る存在が必要だ、ということなのでしょう。
なお同研究会では、全高P連との共催で、教材を使った講演会を全国9カ所で開催することにしています。
(提供:Benesse教育情報サイト)